【登山】日本に二十座以上ある“駒ヶ岳”の中で一番標高の高い南アルプスの名峰、甲斐駒ヶ岳の登山記録。
南アルプス登山
仙流荘駐車場~北沢峠~北沢駒仙小屋~仙水小屋~仙水峠~駒津峰~甲斐駒ヶ岳~仙水小屋(1泊)~北沢峠~仙流荘駐車場(ピストン)
8月ハイシーズンの甲斐駒ヶ岳登山
登山隊2名
甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)は南アルプスの北端、山梨県と長野県に跨る標高2967mの山である。
峻険な山容をもち、半ば独立峰のような姿勢で屹立する日本アルプス屈指の名峰で日本百名山にも選定されている。
「駒ヶ岳」の名を冠する独立した山は全国に18山あるが、その中ではこの甲斐駒ヶ岳が最高峰であり、木曽駒ヶ岳が2,956 mでこれに続く。
甲斐駒ヶ岳はまた、古くから信仰の対象ともなってきた。
山梨県側の山麓の横手・竹宇両集落には駒ヶ岳神社が鎮座しており、そこから山頂にいたる黒戸尾根には現在も信仰にまつわる多くの石碑や石仏が残る。
アプローチ
北沢峠にテント張って土日で甲斐駒&仙丈ヶ岳の両座Getも考えたけど
最近がっつり歩く行程の登山ばかりで少し疲れ気味だったので今回は甲斐駒だけにしてテント泊の際の宴会に力を入れるプランになりました
金曜の仕事が終わり帰宅してからコンビニで朝飯やら水やら調達して中央道でGO
今回は伊那ICで降りて1時間ほど走ったところにある仙流荘にある無料駐車場に停めます
そこまでの道のりはしっかり舗装された二車線道路なので安心
24:00着
すでに結構な台数が停まってる
第二駐車場まで合わせると350台駐車可能な駐車場
ここで車中泊
AM4:30起床
登山基地である北沢峠まではマイカー規制された道をゆく
仙流荘駐車場に隣接している仙流荘前バス停から林道バスに乗車して1時間ほど走る
バス賃は大人1,100円(15kg以上の手荷物代+200円)
始発は6:05
天気は良さげだしハイシーズンの週末だしで臨時便を期待して5:00にバス停に向かうとすでに長蛇の列ができてる
そして案の定臨時便が出て5:30頃始発がスタート
早めに並んだお蔭で3本目くらいに乗車できた
今回の山行行程
仙流荘バス停から先は一般車両進入禁止区域
林道バスに乗って北沢峠まで行く
ここから小一時間登った仙水小屋にて幕営
その後甲斐駒ヶ岳をピストンして1泊して翌日下山という行程だ
北沢峠~仙水小屋(幕営)
AM6:30
標高2,000mにある北沢峠着
ここには長衛荘という山小屋があり甲斐駒、仙丈ヶ岳の登山基地になってる
準備したら6:45に歩き出す
林道を10分ほど歩くと北沢駒仙小屋テン場に出る
河原沿いに100張りほどは幕営できるスペース
仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳に登る際に張るテン場としては一番メジャーである
しかし今回我々が幕営する場所はここではないのだ
実はここから甲斐駒に向かい40分ほど登った樹林帯の中に仙水小屋という山小屋がある
そこへ向かい川沿いに橋を渡ったりしながら歩いていく
樹林帯に入り少しばかり登って行く
今回も山の宴会を楽しもうとしこたま食料を担いできている
重いけど仙水小屋までの辛抱だと頑張ろう
樹林帯に入り少しばかり登ると仙水小屋が見えてきました
ここのテン場は森の中に10幕程度しか幕営できない2,150m地点にある小さなテン場
幕営料として400円を支払いさっそく設営する
朝一番ということもあり我々が最初の幕営だった
夕方前になると少ない設営地はいっぱいになってしまうので午前中にテントを張る方が無難
北沢駒仙小屋に比べて40分テント装備を担ぎ上げるのと引き換えに静かでのんびりした雰囲気を味わえるお勧めのテン場です
仙水小屋~駒津峰
AM8:00
仙水小屋の水場で冷たい水を補給し、サブザックに装備品を詰めなおしたら甲斐駒にアタック開始
樹林帯はすぐに抜けてゴーロ状の岩ばかりの道に出る
この段階で既に陽射しが暑い
ピーカンの空の下、青空を眺めながら岩の上を歩いていく
素晴らしい登山日和
AM8:30仙水峠着
ここから駒津峰までコースタイム1:30の急登が始まる
天候に恵まれ歩くのが楽しいのと、夜のテント泊宴会が楽しみなので足取りも軽い
元々あゆみは早い方だが今回はさらにハイペースで登っていく
本日はハイシーズンの週末で天気も良いので登山客がとても多い
何人もの登山ツアーの団体さんを追い抜きながらさくさく歩みを進める
森林限界が近づき木々の背丈もだいぶ低くなってくる頃甲斐駒ヶ岳が全貌が観え始める
流石は百名山、迫力のある風貌だ
森林限界を超え展望が開けてくる
そのままハイマツとダケカンバの中を歩いて行く
澄み渡る青空に少しだけ真っ白な雲が差し掛かっており見事な景色
駒津峰~甲斐駒ヶ岳登頂
AM9:45
津峰2,750mに辿り着く
ここで本日初めての小休止にする
しかし凄い人だかりだ
行動食を食べながら正面に姿を現した甲斐駒ヶ岳を眺める
絶景なり
15分ほど休んだら再出発だ
30分ほど痩せた尾根を歩き甲斐駒ヶ岳の麓に向かう
この辺りからは多少道が危険になってくる
さほどキツい道のりには見えず楽かと思いきや、結構急なアップダウンがありなかなか歩き応えがある
流石南アルプス有数の名峰と言ったところか
八合目地点
ここから甲斐駒山頂に向けては2つの道がある
一つは山岳地図上は難路に分類されている岩登りの直登コース
もう一つはそれを回避するための巻き道コースである
我々は登りは直登コースを選択し、帰路は巻き道で帰る事にした
標高2,800mくらいから岩登りだらけの直登コースが始まる
酸素も薄くなってきた頃なのでなかなかにしんどい
今回はツアー登山者など経験の浅い登山者が多く危ないので前の人が登り切ってから登るようにした
落石や下手すれば登山者自体が落ちてくるかもしれない
しかし登山マップには難路指定されて割にはそれほど危ない登りではなかった
三点支持を怠らなければ怪我をすることはなさそうだ
このくらいの岩登りはあるが、まぁ問題はない
少しくらいこういうシーンがあった方が登り甲斐があるってものだ
頂上までもうすぐと思いきや結構長い
少し疲れてきた
嬉しかったピーカンもここまで来ると体力を奪う直射日光となって怨めしく見える(笑)
酸素が薄くなってきた
登る速度がかなり落ちているのがわかる
頂上目前でちょっとひと休み
眼下に登ってきた登山道が観える
こうやって見るとずいぶん歩いてきたんだな
さて頂を踏みに行きますか
さぁ最後のひと踏ん張りだ
AM11:15
百名山甲斐駒ヶ岳2,987mに登頂
また一つ新たな日本百名山の頂を踏んだ
甲斐駒ヶ岳~仙水小屋
頂上で大休止をとり昼飯にすることにした
頂上はたくさんの人で賑わってる
天気がいいので景色も最高だ
お昼ご飯はカップラーメン
食べ終わったら珈琲でまったりタイム
この時間くらいからみるみる雲が出てきて一気に視界が悪くなってきた
PM12:00
大休止も終了して下山開始
降りは巻き道経由で行く
登りのごつごつした岩道とは対照的な花崗岩と白砂に覆われたまるで砂浜のような道を降っていく
歩くと巻き起こる砂塵が少し気になるが綺麗な登山道である
しかし山の南斜面と東斜面でここまで姿を変えるとは驚きだ
まるで別の山に思える
しばらく白い砂浜のごとき山道を進んでいくとまた樹林帯と岩肌の道に合流する
ここから駒津峰までの登り返しは疲れた体にはちょっと堪える
息を切らしながら岩を登っていく
しかし駒津峰を過ぎれば1時間半で冷たいビールにありつけるかと思うと頑張れる
PM13:00駒津峰着
相変わらず休憩をとる人々で混雑しているので、我々は休憩とらずにそのまま行くことにした
かなりガスも濃くなってきた
晴れてるうちに登頂できたことはラッキーだった
急勾配な降り道を足早に歩く
14:00仙水峠着
5分だけ小休止で足を休め、すぐに出発
あとはゴーロ状の岩道を30分歩くだけだ
ゴーロ状の道から徐々に樹林帯へと入っていく
木々の背丈も伸びてきて木陰に入りガスも出てきたので陽射しの直撃はなくなった
仙水小屋(宴会)~下山
PM14:30
仙水小屋帰還
他にも数幕テントが増えていた
顔を洗ったらお待ち兼ねの宴会タイム
今回は宴会メインの予定
食糧詰め込みすぎて一泊二日なのに45ℓに収まらず80ℓザックで17kgになった
2人でこの量!
馬鹿じゃないのか(笑)
食糧はフリーズドライを始めとする「軽い物限定」という大前提もまったく無視
相棒は何故かボトルワイン担いできた!
敢えて紙パックワインじゃなく瓶ボトルを選択したのが意味が分からない
狂ってるねマジで
何はともあれ、乾杯
大量のツマミに終始ご機嫌
楽しくなった酔っ払いコンビは
隣にテント張ってた単独行の登山者も巻き込んで大盛り上がり
この方は本日午後入山してここでテント張って明日甲斐駒やる予定とのこと
生まれたばかりのお子様と最愛の妻をおいて山ばかり登ってるから捨てられそうだと笑っていた
山やる人ってこんなんばっか(笑)
山の話に花を咲かせながら酒を酌み交わし夕方にはテントに戻って爆睡していた
AM4:30起床
まだ辺りは暗い
とりあえず寝起きの珈琲を沸かす
朝飯はフリーズドライ丼物シリーズから麻婆茄子丼
AM6:00朝飯食べてテント撤収
今日は北沢峠に向かって山を降りるだけ
いつもキツい行程組んでるんでこういう余裕がある山行は嬉しい
朝の涼しい山道を楽しく歩く
すぐに暑くなってTシャツ一枚になる
北沢駒仙テン場は大繁盛
100張り以上あったと思う
この大混雑をみてやはり静かな仙水小屋をチョイスしたことは正解だったと思った
6:30北沢峠着
長衛荘で山バッチを購入
7:20始発のバス待ちをしてる時に係員のおじちゃんと臨時便交渉した結果、現在バス停に並んでる5人だけの為に6:40に臨時便を出してもらえることに!
おじちゃんありがとう!
1時間のバスの中、運転手さんは5人だけの乗客だけどちゃんと道中解説してくださった
御自分の体験談を混ぜながら目の前の南アルプスの説明は凄く面白かった
7:30仙流荘前の駐車場着
荷物を車に積み込んだら、ジュースを飲んでホッと一息
8:00帰路につく為車を走らせる
おまけ
高速に乗る前に日帰り温泉施設で汗を流す
アクアランド茅野
温泉というより町の銭湯みたいな施設
でも湯はしっかり温泉だった
さすが長野
さっぱりしてから高速に乗り、11:00談合坂SAで早めの昼飯
担々麺にミニカレー
とても美味しかった!
今回は宴会メインで、かなり時間に余裕を持った行程にしました
それでいて百名山を一座Getできる山行なのでとっても贅沢した気分
たまにはこういう山行も良いものですね
怪我する事なく無事下山できた事を山の神様に感謝です
今回は『甲斐駒ヶ岳テント泊登山』レポの紹介でした