【ガールズ&パンツァー 最終章 第3話】それぞれの想い、それぞれの戦車道──。ついに激戦を制し準決勝進出4校が決定!【映画レビュー】
『ガールズ&パンツァー 最終章 第3話』が2021年3月26日より全国一斉公開された。
全6話にて完結予定となっている。
第3話では2回戦、「大洗女子学園vs知波単学園」の後半戦をメインに、「サンダース大学附属高校vs継続高校」「黒森峰女学園vsプラウダ高校」「聖グロリアーナ女学院vsアンツィオ高校」の試合が描かれる。
ガールズ&パンツァーとは
ガールズ&パンツァー(以後"ガルパン")とは、戦車vs戦車での戦いが「戦車道」と呼ばれ、「華道」「茶道」と並ぶ大和撫子の嗜みとされる世界で、戦車戦の全国大会で優勝を目指す奮闘を描くオリジナルアニメ。
可愛い女の子たちのキャラとは裏腹に、登場する戦車は第二次世界大戦時に活躍したドイツ、ソ連、イギリス、アメリカ、イタリア、フランスなど各国の車輛が戦車好きのスタッフによって特徴や挙動が細部まで精密に再現されており、アニメファンだけでなくミリタリーファンまで巻き込んだ大ブームとなった作品である。
最終章
アニメ版・劇場版のさらにその後を描く中編映画全6話としての構成。
2017年12月9日からの第1話を皮切りに、劇場にてイベント公開中である。
あらすじ
学園存続を勝ち取った大洗女子学園では、3年生の卒業に向けて生徒会の改選が行われ、新たに華らが生徒会役員に就いていた。
そこに降って湧いた河嶋の留年騒動。
実態は合格できそうな大学がないという進学危機だったが、そんな中でも後輩たちのために戦車探索を続けていた河嶋のために、戦車道によるAO入試での大学合格の可能性に賭け、大洗女子学園は河嶋を隊長に20年振りに開催される戦車道の冬季無限軌道杯に参加することにしたのだが…。
前回のストーリー
冬季無限軌道杯第2回戦。
勝利のため、あらゆる「突撃」を駆使した戦法で迫り来る知波単学園
に、大洗女子学園は大苦戦!ジャングル、そして夜戦という環境の中、 追い詰められたみほ達に逆転の一手はあるのか?
感想(ネタバレ含む)
第3話も一切の妥協を感じさせない作画と演出で期待に応えてくれている。
2回戦、知波単学園とのクライマックスは手に汗握る展開であり、まさかの結末に息を呑むことになった。
辛くも主人公・西住美穂率いる(隊長は河嶋桃先輩かw)の勝利となったこの試合だが、もしも無限軌道杯のルールがフラッグ戦ではなく殲滅戦だったら、知波単学園は大本命である大洗女子学園を打ち破り大金星になっているとこだった。
旧劇場版でのあの頼りのなかった知波単学園がここまで力を付けていたということに驚くと同時にその理由を考察してみた。
やはり西絹代という隊長の存在が大きい。
彼女はチームメイトから圧倒的な信頼を得ており、血気盛んな突撃大好きメンバーばかりのチームの中で唯一冷静な判断ができる人物。
上下関係が割としっかりとしている知波単学園においては隊長の判断が他校より戦況を大きく左右する。
旧劇場版での高校生連合軍にて得た経験による彼女自身の成長が、そのまま知波単学園の成長となったのだろう。
しかし気になる事もあった。
それはこの最終章での彼女は隊長として一方的な指示を命じるのではなく、後輩である福田はるの意見を取り入れた上で戦略を立てることを徹底していた。
つまりこれはもうすぐ卒業、すなわち引退する3年生の自分が仕切るのではなく知波単学園の「次期隊長」である福田はるを育てながらの試合を心がけてたのではなかろうか?
「先輩を送り出すために戦う」大洗女子学園と「後輩を育成するために戦う」知波単学園。
その差が僅差でのこの度の勝敗に繋がったのかもしれないが、来年以降の成長に焦点を当てて考えると、福田はるが率いる知波単学園は、王者大洗女子学園にとって最大のライバルとなるかもしれないだろう。
そしていよいよ出揃った準決勝進出の4校。
第4話では「大洗女子学園vs継続高校」「黒森峰女子学園vs聖グロリアーナ女学院」の試合が描かれる。
そして未だ明かされぬ島田愛里寿の編入先は?
試合序盤で撃破されてしまったあんこうチーム抜きで大洗女子学園はどう戦うのか?
第4話も絶対に見逃せない。