【登山】秋の木曽山脈縦走記録。木曽駒ヶ岳山群以外では中央アルプスで最も標高の高い百名山・空木岳をゆく。(前篇)【空木岳・東川岳・熊沢岳・桧尾岳】
空木岳は長野県駒ヶ根市・飯島町・大桑村にまたがる標高2,864mの山。
木曽駒ヶ岳山群以外では中央アルプスで最も標高の高い山であり日本百名山の一つとして選定されている。
山名は、春に麓の伊那谷から見上げた時、空木岳の頂上だけ雪が残っているのが見え、その残雪模様が卯木(ウツギ)に似ているためとされている 。
今回の行程
今回は10月上旬、単独行でのプラン。
空木岳は全面幕営禁止なので避難小屋泊まりを予定してるが、木曽駒は一ヶ所幕営地があるので2日目はテントを張ろうと思いテント装備を担いで入山した。
アプローチ
菅の台バスセンター駐車場に0時にIN。
車中泊して5:00起床。
まだ辺りは真っ暗だがバス停には200人以上の長蛇の列ができている。
木曽駒ヶ岳は標高2,600m地点までロープウェイで上がれるため、登山者だけでなく一般観光客が手軽に3,000m級の山を体験できる。
お手軽3,000mという事で非常に人気が高く、特に紅葉がピークとなるこの季節は物凄い人数が押し寄せるためロープウェイは3時間待ちとなる。
三本木地蔵登山口~池山山荘
今回筆者は木曽駒ヶ岳から空木岳からの縦走なのでこの行列には並ばない。
タクシーを予約しており、菅の台BCに6:00に着てもらったタクシーに搭乗。
そこから20分ほどで木曽駒の南方、空木岳の三本木地蔵登山口に着く。
タクシー料金は¥2,180。
筆者は他の登山者と乗り会ったので¥1,000で済んだ。
6:15登山開始。
昔は林道終着点まで車で行けたみたいだけど、4~5年前の崩落からこちらの林道登山口までしか行けなくなった。
ここから林道を30分ほど登る。
登山口で入山届を投函する。
上着を着てたがすぐに暑くなり長袖Tシャツ1枚になる。
ちょうど良いウォーミングアップになった。
とてもいい天気。
木漏れ日が美しい。
山の上の方ではさぞ綺麗な秋模様を観せてくれるだろうと期待をする。
分岐地点。
遊歩道と急峻である池山山頂経由の道に分かれる。
他の登山者たちがほとんど遊歩道経由で行く中、筆者はせっかくなら池山も登って行こうと急峻と書かれた立札へを歩むことにする。
まったく急峻ではなくちょっと拍子抜けしてしまった。
気持ちよく登っていくと池山山頂へと出た。
そのまま少し下ると池山山荘にて遊歩道と合流する。
ここで早くも空木岳最後となる水場がある。
まだ登山口から1時間ほどしか歩いていないがこの先は水場が無い。
駒峰ヒュッテも水場はなく、避難小屋の為飲料水の販売も保障されてない。
飲料分、調理用なども含めて全部で3.5ℓ確保した。
池山山荘~駒峰ヒュッテ
ここでまた遊歩道経由と登山道経由に分岐する。
筆者は登山道を選択。
なぜ険しい方へ険しい方へと向かうのかは自分でもよくわからない。
しかし大して息も上がらず秋風も涼しいので疲労は感じない。
標高が上がるとだんだん木々が色付いてくる。
長い樹林帯歩きも5時間ほどで、森林限界となってきた。
一気に開ける展望。
向こうには空木岳が聳える。
カラフルに化粧をしたハイマツの中を秋風を浴びながら歩く。
ここまで休憩は取ってないが体力的には問題ない。
駒石を通過すれば今夜の宿泊予定地である駒峰ヒュッテ避難小屋だ。
12:15駒峰ヒュッテ着。
ここは山岳会の方々がボランティアで建築、管理されてる避難小屋。
とても綺麗で頭が下がる。
駒峰ヒュッテの様子と空木岳山頂
残念なのはビール売り切れとの事だった。
楽しみにしてたのに…。
更に水も残量が少なく登山者1名に付き500mlのみの販売であった。
下の水場で大量に汲んできてよかった。
まだ時間が早く寝床は角のベストポジションを確保することができた。
小屋に荷物を置いてからテラスで昼食を取ることにした。
このテラス、絶景である。
明日縦走経路である中央アルプスの峰々が一望でき、対面には宝剣岳が見事に聳え立ってる 。
他の登山者たちと話が弾み、お互いの食事をお裾分けし合いながら談笑しながらの食事
なんとワインも一杯頂けた。
いや~お酒呑めてよかったよかった(笑)。
食事が終わったら腹ごなしに空木岳山頂へ空身で向かう。
駒峰ヒュッテからは10分ほど登るとすぐに山頂だった。
生憎山頂は霧が出ていたが、とにかくまたひとつ百名山の頂を踏むことができ至極満足である。
今日は早めに寝て明日へ備えることにしよう。
今回は『中央アルプス縦走』レポ前篇でした!
後編へ続く。