【登山】梅雨の鳳凰三山をテント担いで縦走。稜線からの眺めが素晴らしい夜叉神峠コースを満喫!(後篇)【地蔵岳・観音岳・薬師岳】

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南アルプス縦走

夜叉神の森駐車場~夜叉神峠小屋~苺平~南御室小屋~薬師寺小屋~薬師岳~観音岳~地蔵岳(オベリスク)~南御室小屋~夜叉神の駐車場(ピストン)

 

7月の鳳凰三山縦走

登山隊2名

 

鳳凰山(ほうおうざん)は山梨県の南アルプス北東部にある3つの山の総称である。

後述の通り、鳳凰山とはどの山を指すのか歴史的には諸説あったため、地蔵岳(2764m)・観音岳(2841m)・薬師岳(2780)の3山の総称として特に鳳凰三山とも呼ばれる。

南御室小屋で設営を済ませた我々はサブザックでまずは薬師岳を踏襲する。

続いて観音岳、地蔵岳と縦走して本日中に南御室小屋まで戻る予定だが、この時すでに6時間行動しており体力はかなり消耗していた。

 

 

前回までの記録 

 

zel-8bit.hatenablog.com

 

薬師岳~観音岳

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薬師岳登頂の時点でけっこう疲労している
テント装備で4時間、サブザックで2時間行動しているので仕方ないか
しかしこの日の行程はまだまだ残ってる
気を引き締めて歩こう

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まずは尾根歩きで観音岳を目指す

かなりガスが濃い
数メートル先が見えない
稜線なので足を滑らせないよう気をつける

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高度が3,000m弱の稜線歩き、ガスも濃い中なので気温も少し冷え込んできた
この稜線、ピーカンだったらすごい景色良かったかと思うと少し残念だ

しかしこれも山の顔の一面、この経験を楽しむ事にしよう

観音岳まではさほどアップダウンが少なく良いテンポで歩みを進めることができた

 

観音岳~地蔵岳

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11:10観音岳登頂
薬師岳から40分弱
ここから本日最後の頂である地蔵岳まで1:15の行程だ

時間がギリギリなのでゆっくり休むこともできない

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薬師岳、観音岳間と違いアップダウンが激しい
急勾配な降りに脚が痛くなる

歯を食いしばってペースを落とさない様に頑張る

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降ったらと思ったら今度は一気に登り返しだ
心が折られそうになる

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疲労も溜まっており、ガスの為景色も楽しめない今回の行程で楽しませてくれたのは見ていて飽きない数々の奇岩だ

その標高3000m強にある不思議な岩道を歩いていると不思議な気持ちになる

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そろそろ本格的に既にバテてきた

こんな昇り降りがずっと続く
地蔵岳はまだか

75分のコースが無限の様に永く感じる

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PM12:10アカヌケ沢ノ頭
ここは少し拓けていて何名かの登山者が休息を取っている
我々も疲労困憊していた為小休止する事にする
あと10分で地蔵岳のはずのこの場所は、本当なら地蔵岳の象徴であるオベリスクが観えるはずなのだが、生憎の濃霧の為まったく展望は開けない
相棒と2人で座って足の痛みを回復させているその時、突然不意にガスが一気に散った!

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突如我々の目の前にその姿を現すオベリスク!
その雄大な姿に感嘆の声を漏らす
元気を貰った我々はあと10分の道のりを再び歩き出した

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ついに地蔵岳登頂

これで鳳凰三山制覇だ

せっかくだからオベリスクをクライミングしてやろうかと思ったが、体力が限界の為今回はやめておいた

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非常食を食べながら休憩

しばらくオベリスクを眺めてから、また行動開始

13:10歩いてきた尾根を南御室小屋に向かい引き返してゆく

 

 

地蔵岳~南御室小屋

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オベリスクに別れを告げてからは休憩無しで歩き続ける

南御室小屋までの標準コースタイムは3:15
現時刻13:10なので少し急がなければならない

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体力はすでに限界突破

気力で歩き続ける

通常山歩きの基本は、テント装備で5時間~6時間、山小屋装備で7~8時間くらいの行動時間にするべきだと言われている

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今回はテント装備で4時間

その後サブザックで6時間歩いている

疲れていて当然か

しかし後2時間歩かなければならない

今回の行程は健脚に自信がある方以外にはお勧めできないので参考にはしないで欲しい

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2人とも無言になり、息を荒げ歯を食いしばりながら歩き続けた

観音岳、薬師岳と通過して行く

 

テント設営地帰還(宴会)

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PM15:45

やっと南御室小屋に到着
もうヘトヘトだ、一歩も動けない
山岳地図の標準コースタイムは余裕を持って設定されてるにしても、12:25のコースを総行動時間11:00で歩いた
テント設営、昼飯、オベリスクでの大休止等を差し引くと10:00を切るタイムで歩き切った
そりゃ疲れるよ(笑)

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設営時はガラガラだったテン場も大盛況になっておりあちこちにテントが張られている

1日目はここまで、2日目に三山ピストンしてここでもう一泊して3日目に下山という行程の登山者が多いのかな

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水場で頭から水を被り顔を洗ってやっと一息つく

そのまま水を汲んで宴会タイム突入です

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2人でこれでもかと言うくらい担ぎ上げた食料

普通3000mに担ぎ上げる時の食料じゃない(笑)

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おでんにお惣菜、乾き物

各種缶詰

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ビールは山小屋で購入したけどワインなどは担ぎ上げた

テント場を見渡しても我々ほど豪華な山の宴を模様しているチームは他にはいなかった

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大疲労に加え赤ワインが炸裂して早々にへべれけになる2人
日没を待たずしてテントで爆睡するのであった
ツマミの大部分は残りまたザックに積めて家まで持ち帰る事に・・・
ただ重いだけという修行である
夜22時頃トイレで目が覚めた
まだまだ疲れているがなんとなく寝るのがもったいなくて1時間ほどランタンの灯りで本を読む
その内雨音がしてきて「あぁ・・・雨が降ってきたなぁ・・・」などと思いながらいつの間にかまた眠りについていた

 

起床~下山

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AM5:00起床

夜半にシトシト降っていた雨は既にあがっていた

珈琲を沸かし相棒と飲む

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朝飯は棒ラーメン

トッピングは燻製味玉と魚肉ソーセージだ

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熱々で美味い!

今日は下山だけとは言えちゃんと腹に物を入れないとしっかり歩けないからね

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さぁご飯も食べ終わりテント撤収だ

2日目の行程開始

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AM6:20下山開始

一晩寝て脚の疲労はだいぶ回復した

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しかし急勾配なガレ道になるとやはりまだ疲れを感じる

でも今日は降りるだけなので心は軽い

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僅かだが小雨が降ったり止んだりを繰り返す
下山するまでは持ち堪えてくれと祈る

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梅雨の幻想的な南アルプスの山峰

ちょうど雲海の切れ目で美しい景色を眺める

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息を呑むような風景だ

今度は晴れた日にまた登ろうと思う

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雲海から下はずっと深い霧に覆われている

数m先が見えないので、相棒とはぐれないように歩く

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夜叉神峠小屋通過

残り40分の道のり

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雨に降られる事もなく

なんとか下山できそうだ

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登山口に到着

無事下山完了

お疲れ様でした!

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夜叉神の森小屋で日帰り入浴
2日間の汚れを落とす
気持ちいい…
さっぱりしたら山小屋で家族にお土産を買って車に乗り込み帰路に着く
と同時に振り出す雨
危なかった、よく持ち堪えてくれた

 

おまけ

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PM12:00

談合坂SAにてお昼御飯

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 この「黒カツカレー」が激ウマです!

談合坂SAに寄った際には是非どうぞ

 

明るい内には自宅着
がっつり歩いてとても有意義な山歩きだった
鳳凰三山は気に入ったので、今度晴れてる時にまた登ろうと思う

怪我する事なく無事下山できた事を山の神様に感謝です

 

今回は『鳳凰三山縦走(後篇)』レポの紹介でした

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